Koichi Obata Miniature art gallery
節 穴
9cm角の小さな作品だけれど複雑な感情を込めて
作った作品。
板塀の節穴から小さな女の子(板塀の下に覗いている
赤い靴から)が自分が育てるつもりで拾ってきた捨て
犬を何かの事情で両親に反対され家の板塀の外の電灯
の光の下に張り紙と共に置き、可愛がってもらえる家
にもらわれることを祈りながら覗いている光景を再現
したくて造った作品。
子供にとっては良い事でも現実社会で叶わないせつ
なさを感じとってもらえれば幸いです。
板塀を境にして、子どもの優しい気持ちと現実社会
の厳しさを隔てていて節穴を通してはじめて垣間見
た現実社会の厳しさの矛盾を表している。
私たちももう一度、童心に帰り節穴の向こうの世界
から現実を見直してみては良いのではないだろうか。
生きものは物ではありません。
いらなくなったから、邪魔だからといっ
て簡単に捨てたり、保険所に連れて行っ
たりするのが大人社会の常識、ルールな
のでしょうか?
もう一度何が大事なのかを、ガス室に生
き物を入れるのが本当の自分なのかを考
えて下さい。
テレビのドキュメンタリーで視た死に行
く動物たちの目が忘れられません。